
【第1回】障がいと働くこと
― アメリカ・サンノゼで感じた違い
今回は、障がいに対する考え方について、私が仕事で訪れたアメリカでの体験をもとに書いてみたいと思います。
初めてアメリカ(カリフォルニア州サンノゼ)を訪れたのは1991年でした。当時、日本は「日の丸半導体」と言われ、半導体産業で世界的に大きな存在感を持っていた時代です。サンノゼはサンフランシスコ国際空港から車で約1時間、現在も「シリコンバレー」として知られる地域です。
その頃の日本では、車椅子で働く姿を職場で目にすることは、まだ多くはありませんでした。一方、アメリカでは車椅子を使用しながら働く人が、特別視されることなく職場にいる光景がありました。障がいの有無よりも「同じ職場で働く一人の人」という認識が自然に受け取られているように感じました。
現地に住む日本人から聞いた話では、アメリカの履歴書(Resume)には年齢や性別、障がいの有無を記載しないのが一般的で、面接でもそれらを質問してはいけない決まりがあるそうです。評価の中心になるのは、本人がどのようなスキルを持ち、何ができるのかという点だと教えられました。
障がいに対する配慮は制度として存在していますが、それを特別なものとして意識するというより、周囲が必要に応じて自然に対応する文化があるように感じたのが印象的でした。



